2021.02.17
“歩く力”を落とさない! 書籍『新しい「足」のトリセツ』
東京・下北沢に、日本で唯一の「足」の総合病院があるのはご存知ですか。アメリカには、眼科や歯医者のように、足を専門で診る足病医(ポダイアトリスト)という医師がいます。
下北沢病院の理事長となる久道勝也さんが、留学中に足病医学を目の当たりにしたことをきっかけに2004年アジア初の足を総合的に治療する病院を設立することを決意。2016年に各診療科の医師、看護師、薬剤師、理学療法士、栄養士など各分野の第一線で活躍している専門家たちと開業しています。
今回は、そんな下北沢病院から2020年12月に発売された書籍『新しい「足」のトリセツ』をご紹介。トレーニングの一部も公開していますので、ぜひチェックしてみてください。
まず注目すべきは、アキレス腱の柔らかさ。
書籍の冒頭や第1章に書かれているのは、
アキレス腱の柔らかさが非常に重要ということ。
硬くなってしまうと、足のアーチに負荷がかかり
外反母趾や扁平足などになってしまう恐れや、
足のポンプ機能の低下につながり冷えやむくみにつながることも。
つまり、アキレス腱の柔軟性が
足やそれ以外の健康に大きな影響を与える可能性があるのです。
アキレス腱の柔らかさをチェックしよう。
写真のように足を前後に開き、アキレス腱を伸ばしてみましょう。
以下に気をつけて、トライしてみてください。
<POINT>
・つま先は、どちらの足も前を向ける。
・前に出した足の膝は曲げ、後ろの膝は曲げない。
・かかとをしっかり床面につける。
この時、チェックするのは、
後ろの足が直立の状態から10°以上前に倒れているかどうか。
倒れている人はアキレス腱に柔軟性がありますが、
そうでない人は歩行中の足に負担がかかっているので注意が必要です。
※以下のテキストリンクから、解説動画を見ることができます。
<「足から健康を支えてゆく 屋内エクササイズ(チャレンジ編)」>
最大10分でOK! 医師がすすめる基本のストレッチ
先ほどのストレッチができた人も、できなかった人も
正しく歩くために、アキレス腱伸ばしを習慣化することをオススメします。
やり方は、かんたん。
先ほどのアキレス腱伸ばしを、
壁に体重をかけながら30〜60秒キープ。両方の足で5回ずつ。
アキレス腱が伸びていることを意識しながらやってみてください。
気をつけるPOINTは、先ほどと同様です。
<POINT>
・つま先は、どちらの足も前を向ける。
・前に出した足の膝は曲げ、後ろの膝は曲げない。
・かかとをしっかり床面につける。
※以下のテキストリンクから、解説動画を見ることができます。
ちなみに、童謡「どんぐりころころ」は1番を歌うと約17秒。
2回分が30秒の目安になるので参考にしてみてください。
うまくストレッチできない人も、毎日続けることで柔軟性がアップします。
かんたんな10分のストレッチなので、
起床時に習慣化するといいかもしれません。
歩く力を落とさないセルフケア
さらに、ご自宅で手軽にできるトレーニングを、もう1つご紹介します。
足のアーチを安定させる筋肉を鍛えるもので、
トレーニングはとってもシンプル。
足の指で「グー」・「チョキ」・「パー」を左右10回ずつ行います。
<POINT>
「グー」:足指下の骨がしっかり隆起するくらいに丸め込む。
「チョキ」:親指だけをたてて、他の指は内側に折り込む。
「パー」:できるだけ足指を大きく広げる。
かんたんそうですがやってみると案外難しく、
ふだん使っていない筋肉があることに気づかされます。
まずは今の状態を確認してみてください。
専門医に診察されているような一冊
書籍には、アキレス腱伸ばしのような足のトラブル予防、
元気に力強く歩くための筋トレ、
足の病気(水虫、巻き爪、外反母趾など)と
足から派生する病気(糖尿病、痛風、関節リウマチなど)の
対処法や治療法、足の健康Q&Aなど足にまつわることが
総合的にわかりやすく紹介されています。
なかには、正しい靴の履き方や、
医師が処方する医療用インソールの存在、
足の裏にヒアルロン酸を注入することで
足の痛みが軽減されることなど
インターネットの検索ではなかなか出てこない内容も満載です。
著書は皮膚科医、形成外科医、血管外科、整形外科、
糖尿病内科、リウマチ科、リハビリテーション科の医師と理学療法士。
8つの分野から「足」について総合的かつ専門的に伝えています。
ご自宅にあると安心の一冊。
ぜひ、健康的なウォーキングの参考にしてみてくださいね。
<著者紹介>
著者/下北沢病院医師団
下北沢病院
東京・下北沢にある、日本初で、日本唯一の「足」の総合病院。米国の足病医学を参考にしているのが特徴。足病総合センターと糖尿病センターがあり、足の病気と糖尿病を専門に診察している。むくみ外来、糖尿病足の傷外来、フットケア外来、リウマチ外来のほか、「足の見えるか検診」で、足の健康状態チェックも行う。
※タイトルをクリックすると、購入ページ(外部サイト)に移動します。
正しい歩き方を応援するウォーキングシューズはこちらから
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Text:TRAQ JOURNAL編集部